男の子と女の子は何が違うか
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女性心理というのはどういうものか。
男と女は何が違うのか。
それを考えるために参考になる本がある。
アメリカのレナード・サックスが書いた「男の子の脳、女の子の脳」という本だ。
→男の子の脳、女の子の脳―こんなにちがう見え方、聞こえ方、学び方レナード・サックスは内科医・心理学者であるが、1980年頃、彼が大学で心理学を学んでいた頃、男女の差というのは社会環境によって作られるモノで、男と女には生まれつき差がないという説が流布されていた。
男の子に人形を与えて育てれば、その男の子は大きくなってもトラックのおもちゃには興味を示さず、女の子にトラックのおもちゃを与えて育てれば、その女の子は大きくなっても人形には興味を示さないものだ…という風な事が当り前のように講義されていたという。
つまり男の子の行動や性格、女の子の行動や性格は、育てられ方によって決まるものであって、男女逆の育て方をすれば行動も男女逆になると言う風に発達心理学では考えられてきたらしい。
そしてレナード自身もその説が正しいと信じ、子供の男女差に悩む親を冷ややかにみていたという。
歯科医のホワイトニング
話を聞きたい女の子、話を聞かない男の子
男や女というのは、生まれた時には性差がない。
男性や女性という性差が生まれるのは、後天的な社会の環境によるものだ…という教育を受けて医師になったレナード・サックス。
ところが1990年代にはそれを覆すような様々な性差についての研究結果が報告されていた。
一方、医者として仕事を始めていたレナードの元には、不思議なことに周囲の学校から次々と小学校低学年の男子生徒が送り込まれてきたという。
話を聞くと教師から「ADD(注意欠陥障害)かも知れない」と言われ、本当にADDなのかどうかを調べてもらいたいというのだ。
ADDというのは簡単に言うと「人の話を聞かずによそ見ばかりしている」という障害で、動くモノが目にはいるとじっとしていられなかったりする。
クルクル回転するモノがあるとずっと見入ってしまったり、そう言うときには呼びかけても全く反応しなかったりする。
しかし実はこういう行動は低学年の男の子にはよくあることで、男の子は女の子に比べ、大なり小なりそう言う傾向があるのだったし、そう言う研究論文もたくさん提出されていた。
だから女の子が先生の言うことをよく聞き、男の子が先生の話を聞かないのは、当り前の話だと思っていたのだが、若い小学校の教師はそういう男の子の習性を知らず、ADDなんじゃないかと判断して子供を送り込んできていたわけだ。